【2017年参加】 香川大学 農学部 K.Kさん

九月に入り、台風がやって来て増水した川の映像をよく目にする。あの濁流の速さは、とんでもなく速いと思うが、もともと日本の川は世界の川と比較して、流れが速いと言われている。川と同様に時も流れる。時と並走する社会情勢という川は世界共通で速いように思う。速いだけでなく、流れも複雑だ。そういった状況の中で、流れに身を任すのではなく、流れに飲まれているのが私の現状だ。
私が今回のインターンシップで体験した「新聞社」は、流されている状況を詳しく教えてくれる船のような存在だと思う。船の上には様々な仕事をする人がいる。大きく分けると情報を取ってくる人と集まった情報をわかりやすく整理する人である。今回、前者の報道部と後者の整理部を研修させていただいた。
報道部では、記事がどのように書かれているかを教えていただいた。また、取材の際の準備の重要性や心構えなども教わった。さらに、知事の定例会見を見学したり、イベントの取材をしたりした。
整理部では記者により書かれた記事が、集まってきて紙面になっていく過程を勉強した。写真1つにも紙面になった時に見やすいように工夫がなされ、記事の顔ともいえる見出し決めでは、わかりやすく何についての記事かが伝わるようなものに仕上げていた。小さいようで大きい仕事であると感じた。
四国新聞社に行き、記者としての仕事や整理部研修を経て新聞社での仕事を教えていただいた。記事という1つの商品を世に送るので、ミスを出さないように手を抜かないことが不可欠であることなど、単なる仕事体験ではなく、記者にならなくても社会人として働く上で心がけ教えていただいた。新聞が一つの事象から、出来上がっていく過程を学んだことで、今までコンビニで新聞を買うことなど稀有であったが、一紙だけでなく数紙を比較して読むようになるほど、新聞にいっそう興味を持てるようになった。お忙しい中、私たちの面倒を見てくださった四国新聞社の方々には忝く思います。
このインターンにより、社会情勢の川の上を行く船の上の事情を知ることができた気がする。あとは、自らの手で船に乗ることができるよう流れに気を使いながらも泳ぐ力も身に付けたい。
五日間で経験したことにより、今後の就活の土台となるものを築くことができ、とても充実したものとなった。