【2015年参加】 香川大学 法学部 H.Hさん

市民課

私は5日間、高松市役所市民課にてインターンシップに参加させていただきました。市民課を選んだ理由は、市民と近い距離で市民の生活に直接かかわる職務を通じ、人の役に立ちたいと考えていたためです。市民課は複数の係から構成されており、それぞれ取り扱う職務内容が異なり、分担・連携して市民の生活にとって重要なデータを管理しています。私は5日間毎日別々の係でそれぞれの職務を体験させていただきました。
1日目は管理係にて市民課の事務概要の冊子をpowerpointのスライドにまとめて見やすくアレンジする作業を一日かけてさせていただきました。この作業を通じて、市民課の構造や職務について把握することができました。文書による冊子だけではじっくり読み込まないとその内容を理解するのは難しいこともあり、powerpoint形式にすることによって一目見てわかりやすくすることが必要だと考えておられたため、今回私がその大事な役目を担当させていただくことになりました。
2日目は証明係にてお世話になりました。住民票や戸籍・印鑑登録証明書、記載事項証明書の検索・出力、及び窓口での受付などの職務をされておりました。窓口での受付や証明書の発行・点検はそれぞれ別々の職員が担当し、多重のチェックによって間違いが生じない仕組みになっています。窓口のお客様や、作成する証明書が多くて忙しい中、証明係のどの職員の方も、質問すれば親切に教えてくださり、緊張せずに過ごすことができました。昼前には、窓口での職務を見させていただきました。また、午後には職員の方向けの戸籍に関する勉強会に同席させていただきました。
3日目は戸籍係にて午前中は戸籍についての説明を受けたり、係内の見学をしました。戸籍と住民票の違いなどについて、詳細に至るまで非常に詳しく教えていただきました。午後からは戸籍附票記載事項通知確認書の点検などの職務について教えていただきました。
4日目は住民係にてお世話になりました。住民係は他の係に比べても取り扱う職務内容の種類が富んでいて、職員の方々のレベルの高さを身近で実感しました。具体的に体験したのは住民異動届書の分類・整理、転入届や印鑑登録の入力結果を点検するといったことから、印鑑登録証明書、住民基本台帳カードを発行するといった、PCを使う技術的な職務などです。その種類の多い職務と並行する形で、職員の方が午前中に付きっきりで細かく丁寧にご指導してくださいました。午後からは10月より始まるマイナンバー制度について係長の方からご教授いただきました。
5日目は国民年金係にて、午前中は職務を行うにあたっての基礎となる国民年金の概要について隅々まで教わりました。午後からは最初に窓口で障害基礎年金の受給についてご相談に来られた市民の方への応対を隣で見学させていただきました。午後からは書類に沿って保険料の免除の許可不許可をPC上のデータファイルに打ち込む作業について教えていただきました。
この5日間のインターンシップを通じて学べたことは多々あります。例えば、まず市民課という職場の性格上、市民の方々の個人情報を丁重に扱わないといけないため、職員はそれに応え、正確に、できるだけ素早く処理しないとなりません。その結果生まれたのが、各工程で役割・担当を分け、各自の職務に集中し、何重もの点検を重ねる構造なのだと知りました。就業体験前は窓口でしか市民課でどういったことをされているのか知る術がなかったので、職場内での職務は個人それぞれが作業的に職務をこなしていくイメージでした。しかし、実際に職場で目にしたのは、職員同士の連携を大切にし、協力して職務をこなしていく皆様の姿でした。市役所職員にも求められるのはチームワーク力であり、一人で完結できる仕事ではないことをひしひしと感じました。また、毎日、どの係でも担当してくださった職員の方が基礎的知識をじっくり、時間をかけてご教授くださり、これら一帯のことが職員各々がきちんと理解できているからこそ、どなたも急な窓口業務にも電話にも応対できるのだと感じました。各係の職務に関して勉強することも、大事な点だと思いました。私は、この5日間で教えていただいた知識や、学んだ仕事に対する心構えを自分の糧として、今後公務員を目指す中だけでなく公務員になってからも役立てていきます。
最後になりましたが、お忙しい中、インターンシップ受入先として貴重な機会を与えてくださった高松市役所、また私を実習生として受け入れてくださり、貴重な経験をさせてくださった市民課の皆様には心からお礼を申し上げます。私を「お客様」ではなく、職員の一人のように接していただけたことにとても嬉しく感じておりました。本当にありがとうございました。