【2023年参加】 香川大学 法学部  W・Dさん

香川県警察のインターンシップは、香川県警察を志望している人はもちろんのこと、他の都道府県の警察官を志望している人にも自信をもって推奨できるインターンシップだった。
香川県警察のインターンシップでは、テーマを設定しているもののそのテーマ以外の部分に関しても様々な体験をすることができ、多岐にわたる警察組織の部署の説明も丁寧にしてくださるので、疑問に感じた部分にもすぐ答えてくれる環境が整っている。特に、私がこのインターンシップで学びを得られた部分は、「警察業務というのは多岐にわたるものである」ということである。
警察のイメージは、犯人を逮捕するというイメージがあるだろう。しかしながら、コロナによる急激なデジタル化に伴い、公共空間となりつつあるサイバー空間の犯罪捜査、犯罪をそもそも発生させないようにするための「防犯」、犯人検挙のための「捜査」、犯罪によって心を痛めた被害者に対する「被害者支援」などがある。
「防犯」という観点では、インターンシップの中で特殊詐欺による被害件数、被害額共に急激に増加傾向にあるため、個人でテーマを決めて市民の方々が被害に遭わないためのチラシを作成し、直接自分たちでチラシを配布する活動を行うことで市民の方々との警察官として触れ合う機会を体験することができた。
また、全国的にも児童が闇バイトや性犯罪、薬物の乱用が問題になっていることから高校生の非行防止を目的とした非行防止教室のプレゼンテーション資料などを作成し、警察官に対して発表することで様々な視点でのアドバイスを頂くことで自分の課題を見つけることができた。
警察官に対して体力や精神が重要なイメージを持っているかもしれないが、犯罪の手口を全く知らない人に対してどのように説明をしたらはっきり伝わるのか、どのようなレイアウトや色づかいをすれば、市民の方々は見てくれるのかという部分も求められるのはとても意外であり、自分の足りない部分であると感じた。
非行防止教室のプレゼンテーションでは、他学生のプレゼンテーションを聞くことで、聞いてもらうための工夫やPowerPointのレイアウト、色づかいなどの学べる部分も多くあり、とても良い学びになった。「防犯」という部分は、目立つことがない部分であるが、犯罪によって悲しむ被害者を生み出さない活動であるからとても重要な部分であることを知ることができた。
また、科学捜査研究所では、微量な血痕や様々な痕跡から直接犯人を逮捕するのではなく、客観的な鑑定結果を出すことで日本の99.9%という有罪率を科学捜査の観点から支えている機関を見学することができ、とても良い経験をすることができた。
最後に、犯罪によって心を痛めた被害者に対する「被害者支援」である。被害者支援は、専門の警察官が行うと考えていたが、交番の警察官が被害者から事情聴取をする際にも、「話したくないことは話さなくても大丈夫ですので」や「つらいと思いますが、お話聞かせていただけますか」などの声掛けを行い、被害者の方の気持ちを考えることができなければならないと感じた。
インターンシップを通して警察官の業務が多岐に渡ることを学び、業務で必要となる様々なスキルや時代と共に新しく施行される法律の習得など、警察官になってからも多くのことを学んでいかなければないと感じた。だからこそ、大学生という学びに対して全力で向き合える期間の中で、PCスキルやコミュニケーション能力などを身に付けていきたいと思う。