【2021年参加】 香川大学 法学部  M.Kさん

今回のインターンシップはコロナウイルスが蔓延している状況からオンライン開催となってしまったが、1日1日のスケジュールが非常にぎっしり詰まっており充実した5日間を過ごすことができた。
警察という組織はお堅いというイメージを抱いていたが、香川県警の方々は温かく迎え入れてくれたこと、上司部下の関係はしっかりしているが、程よく砕けた関係であるように思われた。今回のインターンシップでは、警察の働き方改革から現在行われている移動交番などの取組や犯人を捕まえるための手段となる鑑識の体験等を教えていただいた。

特に印象に残っている活動は4日目に行われた課題発表である。課題は、1日目、2日目に開催された非行防止教室を基に、SNSから起因する犯罪被害の防止に関して高校生を対象にプレゼンするというものである。現在では、SNSから他者と知り合い、実際に相手方と会うことで被害に合ってしまうという状況が多くなっている。香川県では、シングルマザーの女性と小学生がオンラインゲームで知り合い、仲が深まったことから直接出会ったことで事件に発展したという事例が存在する。そのような事例に遭遇するのは小学生だけではなく、SNSに触れる機会が多い高校生にも当てはまることから、上記の様な犯罪に巻き込まれないためにどのような方法があるのかを同じ班のメンバーと意見交換しながら、考案して発表するという貴重な経験をさせていただいた。スマートフォンの普及から身近になったSNSは、人々の生活を豊かにした半面で、全く面識の無い者とも繋がれるツールであり、高校生自体が加害者にも被害者にもなってしまう場合がある。そのような知識の有無によって、当事者意識が形成されることに大きく関わってくる。実際に高校生がSNSに起因する犯罪に巻き込まれてしまった事例を数個紹介し、高校生に特に危険が迫っていることを伝え、最後に解決方法を紹介するという流れで資料作りを行った。
資料作りを行い、他の班の発表を聞いた中で重要だと感じたことは、いかに資料を見ている高校生に当事者意識や危機感を持ってもらうかであった。被害に合ってしまった実際の事例から、その問題点、対策という分かりやすい論理展開や一方的に説明するのではなく、高校生にも話に参加してもらうという工夫によって、より耳を傾けてもらえるのではないかと思われる。上記の様な資料作成を体験することによって、話を聞くだけでは理解しきれない部分を身をもって感じることができ、理解が深まった。

警察官の仕事をパワポの資料や質疑応答を通して聞く中で、皆さんが誇りを持ち、やりがいを感じながら、自身の仕事に取り組んでいる姿勢を見ることができた。5日間という短い期間かつ、オンラインによる実施という異例の形式であったと思われるが、とても充実した日々を送ることができた。今回のインターンシップを通して警察官の仕事を一部ではあるが知ることができ、自身の認識を見直すきっかけとなったり多くのことを学ぶことができた。以上のことから、今回の鍛え上げインターンシップに参加することができて良かった。