【2020年参加】 香川大学 法学部 T.Yさん

私が香川県警察のインターンシップを希望した理由は、私は地方警察を就職先として志望しており、実際に職場に赴くことで、職場の雰囲気を感じられるのではないかと考えたからだ。また、令和2年度のインターンシップの研修内容は、交通関係が多く、交通マナーが悪いといわれる香川県でどのような対策・予防を行い、市民の安全を守っているのか学びたいと思ったからである。

今回のインターンシップは、主に交通部の方々にお世話になった。交通部の方々と初顔合わせを行ったとき私が思ったことは「仲良さそう」だった。私はてっきり体育会系の様な関係だと思っていたが、上司部下の関係はしっかりありつつも程よく砕けた関係の様に感じられた。仕事だけでなくプライベートでも不安なことや分からないことがあれば相談することができるだろうと思った。また、仲が良いのは同じ交通部内だけではなく、他の部同士とも仲が良さそうで、香川県警察では『Team』をスローガンにしているが、まさに一つのTeamとして働いていると感じた。

鍛え上げインターンシップということもあり、研修内容はほぼ30分か1時間刻みで組まれておりぎっしり詰まっていた。その中でも特に印象に残ったのは、実際に死者が出てしまった交通事故現場に行き、3E(教育Education、取り締まりEnforcement、規制Engineering)の観点から考察、プレゼンテーションを行ったことである。私は教育(広報・啓発)の観点を担当した。一見、簡単かのように思われたが、予算という大きな壁があった。CMとして広報する案を考えていたが、そんなのは以ての外でYouTubeなどに挙げるのが精一杯だった。それであれば、ちょっとユーモアのある面白い動画をYouTubeに挙げてみたらどうかと考えたが、あっけなく撃沈した。コンプライアンスだ。交通事故は人の命が関わるということもありなかなか面白くはできないようだ。結局、発表したのは既に手段として行われているものが殆どで、案を通すのにも一苦労であると身をもって感じられた。また、こういった活動は警察がするべきだと考えていたが、県や市、自治体など他の組織とも連携をしないと難しいことも知ることができた。このような経験は鍛え上げインターンシップならではであったし、益々警察官への興味・理解を深めた。

今回、課題を二つ見つけた。一つは主体的になること、二つ目は言葉遣いである。鍛え上げと雖もやはり対応としてはお客様対応である。そうした中で、紹介してくださる情報を受動的にではなく、もっと考えて時には批判的に聞くべきだった。折角、たくさんの質問時間を設けてくださっていたのにほとんど質問できずに本当に勿体なかった。日頃から考えながら話を聞くことが大切であると改めて思った。言葉遣いは、ずっと気を付けてはいたのだが、不意に失礼な言葉遣いになってしまい言ってから後悔することが何度かあった。特にいつもの癖で、「~でしたっけ?」と言ってしまったことが心残りである。先輩、社会人の方と話すときにはより注意しようと思った。

今回の5日間は濃密でとても有意義な経験であった。実際に高齢者に「まなぶちゃん」を使って安全教室を行うなど実践的に体験するものが殆どで、県庁で働いている母も「県庁はここまでしない」と驚いていた。絶対警察官になろうと思わせるような最高の経験であった。