【2018年参加】 香川大学 農学部 K.Yさん

広野牧場へのインターンシップに行って、肉体労働の多さにびっくりした。初日の午前中は仔牛のハッチのおがくずの交換を主にしたのだが、腕も腰も足も使い、あまりの重労働でこれから後 5 日間も続けられるかなと不安になった。また、使うものほとんどが大きくて重くて大量であったため、洗うにも使うにも運ぶにも体力と筋力をたくさん必要としており、スタッフの方々は作業もてきぱきとしていて常についていくのに必死だった。しかし徐々に慣れたため、 2 日目以降は筋肉痛と闘いながらも仔牛の様子を見る余裕ができて、楽しくなった。
仕事内容は、作業の半分は洗い物をしていた気がするぐらい、洗い物がとにかく多かったのが印象的だった。また私は、ミルクは哺乳瓶であげるイメージだったのだが、自力でバケツからミルクを飲める仔牛 がミルクをなかなか飲まないときにミルクをあげるときは牛の口に指を入れて吸わせた指をミルクの中に入れることで飲ませるという方法があると知り、牛の生態を知っているからできることだなと思った。生後0日や1日の仔牛には哺乳瓶を使うのだが、生まれたばかりでも力が強くて、頭突きをしたりしてくるため、ミルクをあげ
るのも大変だった。しかし、この時が一番仔牛と触れ合えるため、特に楽しかった。成牛には、エサをあげたり見回りをしたりした。見回りでは、出産間近の牛は集団から離れていたり、乳房が大きかったり、落ち着きがなくなるため注 意して見守ること、足を頻繁に上げている牛は足の調子が悪いのかもしれないことなど、牛についてたくさん学ぶことができた。また、私の参加したときに丁度セリがあったため見学に行ったのだが、セリ自体が初めてだっため学ぶことが多かった。搾乳は、手順がとても多く、スタッフは簡単にしているが実際自分でしてみると動く牛もいるし、腕を蹴ろうとする牛もいるし、乳房が遠くにある牛も隣同士が近くにある牛も背が高い牛もいるため、慣れたと思ってもできないことがあって難しいままだった。
毎日のミーティングにも参加した。話している内容は全く分からなかったが、それぞれのスタッフが責任をもって具合の悪い牛の状況を把握して報告しており、上下関係なくみんなが話し合って今後の方針を決めていたため、話しやすい職場だなと思った。また、毎日同じ作業をしているようで病気の状態によって薬を変える
など試行錯誤しており、畜産は体力も頭も必要なのだなと思った。
5日間のインターンのうち、最初の 3 日間は仔牛の世話、最後の 2 日間は搾乳をした。仔牛の時は毎朝 6 時出勤、搾乳は 5 時出勤であったため、早起きが大変だった。搾乳は仔牛の世話より作業は楽だったが、 5:00~12:00 ま で 10 分休憩しかなかったため驚いた。
社長さんと話す機会があったのだが、起業する前の留学の話から自分はどういう信念で仕事をしているか、までたくさんの話を聞くことができ、とても面白かった。この話の中で、「どんな仕事でも本気でして稼げないものはない、もし金にならんのならやり方が間違っている」とおっしゃっていたため、私も自分が本気で夢中
になれる仕事を見つけようと思った。今回のインターンでは、要領がつかめていなかった部分もあるが、ほとんど指示待ちになっていたため、もっと自分から行動できるように、素早く周りの状況をと らえて、頭を使えるように学生のうちになろうと思った。